心理的リアクタンス理論

人は自分の行動や選択を自分で決めたいという欲求があります。
しかし、それを他人から強制されたり奪われると、例えそれが自分にとってプラスの事であっても無意識的に反発的な行動をとってしまいます。


例えば、恋人に別れを告げた時、「別れたくない!!別れないで!!」と強く言われれば言われるほど、余計に別れたい気持ちが高まることがあります。

また、学生の頃、勉強しようと思っていた時、「いつも遊んでばかりいないで勉強しなさい!」と親に言われた思い出はありませんか??
そんな時「今からやろうと思ってたのに」という思いと共に、全くやる気が無くなってしまった記憶がある人もおられるのではないでしょうか。



このようなやりとり『心理的リアクタンス』と呼ばれる心理が働くためです。



他人から、「~するのは嫌だからしないで」 「~しなさい」と強く強要されればされるほど、心理的リアクタンス理論によって、「そうはしたくない」という気持ちが強まる可能性が高いのです。

もう一例で、「これは絶対見たらダメだよ」と言われると、なぜか無性に見たくなることがありますよね?

リアクタンスとは「抵抗」のことを言います。
自分の行動や選択を自分で決めたいという人間本来の欲求が犯されると思うと、無意識にこの「抵抗心理」が働いてくるのです。

確かに『決め付けられる』『強要される』ことはとても気分が悪く、何とか抵抗してやろうという気分になります。

これの前提として、相手との信頼関係も大事になって来るでしょうが、「決め付け」や「押し付け」はできるだけしないように心がけたいものです。

今の時代、社会全体「モチベーション」が下がっている人が多いのは、個人個人の自由意志が尊重されにくい環境社会で、「強要」や「押し付け」が多いからなのかもしれません
 
ね。