『好意の返報性』や『譲歩の返報性』、『自己開示の返報性』などがあります。
「好意には好意で報いる」
人にしてもらいっぱなしの状態では居心地悪く感じ、お返しをせずには居られない心の状態。
【人間は負い目があると借りを返す形ですっきりしたいという心理が働く】
他人から助けや借りを受けた場合に、お返しをしなければならないという感情を抱いた経験は誰もがあると思います。
これは相手の好意を無駄にして礼儀知らずだと思われないように、何らかの恩返しをしてしまうという心理が働くことです。
こうした心理のことを「返報性の原理」といいます。
これを利用し、小さな貸しで大きな見返りを得る商業上の手法が広く利用されている。
(返報性の原理=小さな要求をぶつけて受け入れられてから大きな要求をぶつける交渉術)
ある団体が寄付を集める際、通行人に一輪の花を差し出します。
すると、ほとんどの人は花を差し出された相手はつい受け取ってしまうのですが、その時、寄付をお願いすると、大半の人が寄付をしてしまうというのです。
寄付をした中の多くの人は、花を家に持ち帰らず近辺やゴミ箱に捨てていってしまったそうです。
別に花をほしかったわけではないですが、募金活動の人から花をもらったので「ついつい募金をした」という人の心理から起こった事です。
何かを与えられたら、何かを返したくなるのが人間というものですね。
ビジネス面
仕事上の情報を貰った際、例えそれが有益な情報ではなくとも、普通一般的には「自分の事を気に掛けてくれている」といった想いを抱きます。
そして「何かがあった時にはお返しをする」『自分も好意を抱いている事を示したい』といった感情が具体的な形になる事で、仕事上のつながりが深まっていきます。
会社の中で顔が広く、様々な分野に人脈を持つ人は、最初に好意を示す事(何かを与える/何かをして上げる)が人間関係上のキーポイントである事を熟知している可能性が高いです。。
互恵性の心理
「自分だけが得をする訳にはいかない」「自分だけがメリットを享受するのはフェアじゃない」と考え。
一方向的に与えられるだけの状態を良しとしない心理が働き、周囲や相手にも、『おすそ分けを行う』『メリットを渡す』『共に栄える』選択を行います。